賛成側・反対側の主張〈第１回〉

第１回テーマ
【 人権、婚姻、税、その他 】

投票日：2024年12月8日（日）- 14日（土）

［ 討 論 会 ］

討論テーマ〔１〕死刑制度
開催日：2024年11月28日（木）
PM8:30 – PM9:30

討論テーマ〔２〕消費税
開催日：2024年11月29日（金）
PM8:00 – PM9:00

  • この討論会の様子をZoomでライブ配信します。
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  • 録画した動画は後日このページに掲載予定です。

［ 賛成側・反対側の主張 ］

選択的夫婦別姓を保障する制度を制定する
投票テーマ：選択的夫婦別姓を保障する法律を制定する。賛成側の主張：①結婚した女性の95％が夫の姓を名乗っており、中にはアイデンティティの喪失や自己の存在を証することができないことで不利益を受けている人がいる。②家族観に関する国民の意識は変化しており、多様性を認めるべきである。③論文の連続性が認められないなど仕事の実績や成果が引き継がれない。④旧姓の通称使用は企業と本人にコストがかかる。⑤査証（ビザ）や航空券の氏名に旧姓を使用すると、パスポートの氏名と異なりトラブルとなるケースがある。⑥国際社会において、夫婦同姓を法律で義務付けている国は、日本だけである。反対側の主張：①夫婦同姓は日本社会に定着した制度である。②姓は個人の自由の問題ではなく、公的制度の問題である。③家族が同氏となることで夫婦・家族の一体感が生まれ、子の利益にも資することになる。④内縁の夫婦と区別がつきにくく、周囲が混乱する。⑤氏を変えることにより自己喪失感を覚えるというような意見もあるが、それよりも結婚に際し同じ姓となり、新たな家庭を築くという喜びを持つ夫婦の方が圧倒的多数である。⑥選択的夫婦別姓制度の導入により、共同体意識よりも個人的な都合を尊重する流れを社会に生み出し、一般大衆にとって、結果としてこのような社会の風潮を助長する働きをする。

〈 参考Webサイト 〉
・一般社団法人 日本経済団体連合会「選択肢のある社会の実現を目指して」

・法務省「選択的夫婦別氏制度（いわゆる選択的夫婦別姓制度）について」

・参議院「選択的夫婦別姓の法制化反対に関する請願」

NHKの受信料納付義務付けを廃止し自由契約とする
投票テーマ：NHKの受信料納付義務付けを廃止し自由契約とする。賛成側の主張：①NHKを見たい人だけが負担すればよい（サブスクリプション方式＝スクランブル化）。②NHK集金人の訪問によるトラブルが全国で起きている 。③テレビの所有者が皆、特定のテレビ番組にお金を払わなければならないのはおかしい。④公共性が高いことを主張するのなら、税方式に改めればよい（2010年代以降、北欧やフランスでは税方式に切り替えた）。⑤ドイツ・イタリア・カナダ・韓国のように広告収入方式の併用を認めればよい。反対側の主張：①公共放送は特定の個人や団体の支配や影響を受けないことが重要。②広告主や国家権力の方を向かない安定的で自律的な言論情報機関として維持されることが大事。③サブスクリプション方式にしてしまうと収入が激減し、現在の事業規模・番組クオリティが維持困難になる。④主要国でサブスクリプション方式を採用している国は見当たらない。⑤2018年にスイスで受信料廃止の国民投票が行われたが、70％以上の反対で否決された。

〈 参考Webサイト 〉
・NHK「NHKを巡る政策議論の最新動向①受信料制度 何が議論されているのか？【研究員の視点】#480」

・国立国会図書館「NHK 受信料をめぐる議論」

・衆議院「通信と放送が融合する新時代におけるＮＨＫの受信料のあり方に関する質問主意書」

死刑制度を廃止する
投票テーマ：死刑制度を廃止する。賛成側の主張：①刑事裁判が神ならぬ人間により行われるものである以上、誤審の可能性を完全になくすことは不可能であり、誤審による死刑は取り返しのつかない人権侵害である。②死刑の犯罪抑止効果に否定的な結論を示すデータや研究結果も多い。③我が国の刑法体系においては、死刑が科され得る事案を厳格に限定し、かつ、その適用を慎重に行うための制度は、いまだ十分とはいえない。これは、誤審による死刑に対する懸念をさらに高めるものでもある。④世界の198か国のうち、法律上・事実上の死刑廃止国は142か国あり、死刑存置国は56か国にすぎない。⑤受刑者には被害者・遺族に被害弁償をさせ、生涯、罪を償わせるべきである。⑥死刑は憲法第36条が絶対的に禁止する「残虐な刑罰」に該当する。反対側の主張：①被害者や家族の心情から必要である。②凶悪な犯罪を起こし、更生不能と判断されたら、命で償うべき。③死刑制度がないと凶悪な犯罪が増える。④仮に無期懲役ないし終身刑を最高刑とした場合、受刑者を長期間あるいは死ぬまで国が養うことになり、税金の無駄遣いとなる。⑤最高裁判所の判例上、死刑は憲法にも適合する刑罰である。⑥凶悪な犯罪者による再犯を防止するために死刑が必要である

〈 参考Webサイト 〉
・RKBオンライン「死刑に賛成？反対？ラジオスタジオでも割れた意見…まずは議論を」

・第二東京弁護士会「死刑制度の廃止を求める決議」

消費税を廃止すべきか否か
投票テーマ：消費税を廃止すべきか。廃止すべきだという主張：①消費税は逆累進性があり、収入の少ない人ほど負担が大きい。②個人消費に悪影響を与え、景気悪化を招く。③消費税による税収のうち、社会保障に使われているのはごくわずかである。④消費税は目的税ではなく一般財源として全ての歳出予算に充てられる税金であるため、社会保障以外の用途に使われても分かりにくくなっている。⑤消費税廃止分の財源は法人税増税・キャピタルゲインの増税・所得税の累進税率アップ等で賄うべきである。⑥輸出企業は消費税の還付を受け、膨大な利益を得ている 。廃止せず存続すべきという主張：①主要国で消費税ゼロの国はなく、日本の税率は欧米に比べれば低い方である 。②法人税を上げてしまうと企業の国際競争力低下・国内企業の海外流出・企業への投資意欲低下につながりかねない 。③2022年の社会保障給付費は131.1兆円であり1990年の47.4兆円と比べて3倍近くに増えているのだから、消費税を投入しなければ到底賄えない。④所得税・法人税等、現役世代からの税収だけで社会保障費を支えるのは、人口減少が進む中で非現実的である。⑤国にとっては貴重な安定した税収であり、財政の安定化につながる。⑥商品購入時に支払うので、所得税などと異なり経費でごまかすことができず、脱税ができない。

〈 参考Webサイト 〉
・国税庁「消費税のしくみ」

・ナチュリエ「消費税増税のメリットは？消費税の歴史や増税前に対応すべきポイントまで解説」

・全国商工新聞「”消費税は社会保障のため”はうそ？国民負担が断トツ　カフェ店主ナツさんに湖東税理士が解説」

・Yahoo Japan! ニュース「消費税は社会保障に使われていない」はミスリード。社会保障給付費の総額は消費税導入時と比べて約3倍に」篠原修司

インボイス制度を廃止すべきか否か
投票テーマ：インボイス制度を廃止すべきか否か。廃止すべきだという主張：①請求書への記載事項が増加したり仕入額控除を受けられる要件が変更されたりすることで、経理・事務の業務負担が増える。②免税事業者が不利な扱いを受ける（取引先が仕入税額控除を受けられないため、消費税額分の値引きを要求されたり、契約を打ち切られたりする）。③仕入れ先がインボイス（適格請求書）を発行できなければ、納税額が増える。④個人事業主の氏名や住所など個人情報が、事業主の登録番号と一緒に国税庁のホームページで公表される。⑤インボイス制度への対応のためのシステム改修費用がかかる。廃止せず存続すべきだという主張：①インボイス（適格請求書）を導入することで、「消費税額」と「消費税率」を正確に記載ができ、業務の簡素化が実現できる。②取引点数ごとに消費税額が明確に記載されるため、不正を大幅に軽減できる。③取引企業のオンライン化（電子インボイス）が進み、これまでの請求書、郵送に係る印刷・発送業務が不要になり、業務効率が大幅に削減できる。④「適格請求書発行事業者」の登録をすることで、取引先から契約を継続してもらえることが期待できる。<br>

〈 参考Webサイト 〉
・NTT東日本「【必見】インボイス制度の5つの問題点！解消する3つの方法と制度のメリットも紹介」

・ユーソナー株式会社「【5分でわかる】インボイス制度導入の目的・メリットとデメリットについて詳しく解説します」

・jinjer Blog「インボイス制度導入によるメリット・デメリットを徹底解説」

紙の保険証を廃止すべきか否か
投票テーマ：紙の保険証を廃止すべきか否か。廃止すべきだという主張：①紙の保険証を残してしまうと、マイナンバーの普及・利用促進の妨げとなる。②健康保険証の不正利用を防止するためにもマイナ保険証に統一すべきである。③医療のデジタル化を推進するためにはマイナ保険証の普及が必須である。④マイナ保険証で受診すれば、医師らが過去の処方薬や受診歴を簡単に把握でき、医療の質が向上するというメリットがある。⑤マイナンバーカードを作っていない人には資格確認証が発行されるので問題ない。⑥転職や結婚、転居をしても新しい保険証を発行する必要がない。廃止せず存続すべきだという主張：①情報漏洩・紐付けミス等のリスクが排除できない限り、マイナ保険証への一本化はすべきでない。②そもそもマイナンバーカードの作成は任意だったはずなのに、事実上強制となり、やりかたが強引で納得できない。③マイナンバーカードを紛失した際、再発行までに時間がかかり、その間の診療・投薬は一時全額負担となってしまう。④窓口でマイナカードの読み取りエラーや機器の故障があった際に混乱するので、紙の保険証の併用が必要。⑤デジタルに弱い高齢者が困惑する。⑥政府や役所に対する不信感を払しょくする方が先。

〈 参考Webサイト 〉
・WEB DOCTOR「紙の健康保険証とは？2024年秋には廃止になる？」

・東京新聞「＜Q＆A＞なぜ急ぐ？現行の保険証廃止　2024年秋にマイナカードと一体化されたらどうなる？」

・全国商工団体連合会「マイナ保険証作りたくない…！今の健康保険証は使えない？資格確認書って？登録解除も！QA解説！」

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（12月8日公開予定）